時代に合わせながら、それでも変わらず残るもの

こんにちは。
オウンウェイ、マネージャー飯塚です。

先日、『プラダを着た悪魔2』を観てきました。

本が紙媒体から電子へ変わっていくこと。
ファストファッションが、数週間単位で流行を回収していくこと。
SNSが “今年の正解” を決めていくこと。

映画の中には、そんな「昔と今の変化」が色濃く描かれていました。

その中で特に印象的だったのが、ミランダの姿です。

時代の変化を理解していないわけではない。
むしろ、誰よりも理解している。
雑誌という権威が弱くなっていることも、消費の速度が加速していることも、きっと痛いほどわかっている。

それでも彼女は、「残るものは残る」と信じているように見えました。

その感覚を見ていて、どこか“街のオーセンティックバー”に近いものを感じました。

今の時代、わかりやすさやスピード感が求められます。

SNS映えするドリンク。
一目で特徴が伝わるコンセプト。
短時間で満足感を得られる体験。

それは決して悪いことではありません。
実際、現代の消費の形として自然な流れだと思います。

でも、その一方で、昔ながらのバーには少し違う時間が流れています。

薄暗い店内。
重たい扉。
静かなカウンター。
説明の少ないメニュー。

効率だけで言えば、不親切ですらある。

ホテルバーの方が高級で、サービスも洗練されているかもしれない。
けれど、“古めかしさ”を感じるのは、むしろ街のバーの方だったりします。

流行から少し距離を置きながら、それでも残り続けている。

それは単に「昔ながらだから」ではなく、長い時間をかけて磨かれてきた空気や、美意識の積み重ねがあるからなのかもしれません。

バーの価値は、値段だけでは測れません。

なぜその氷なのか。
なぜそのグラスなのか。
なぜその所作なのか。

そういう、一つひとつの積み重ねが、その店の空気を作っている。

ミランダが守ろうとしていたものも、案外それに近いのではないかと思いました。

もちろん、時代は変わります。

バーも変わらなければ、生き残れない。

SNSも必要ですし、わかりやすさも必要です。
昔ながらの価値観だけで成立する時代では、もうありません。

けれど、変化を理解した上で、それでも残っていくものがある。

流行が目まぐるしく移り変わる時代でも、時間をかけて磨かれてきた空気や美意識は、簡単には消えないのかもしれません。

『プラダを着た悪魔2』を観ながら、そんなことを考えていました。

そんな考察を肴にしながら、静かに時間を楽しむのも、街のバーの一興かもしれませんね。

それでは、今宵もカウンターでお待ちしております。