こんにちは、溝の口店の大友です。
8月に入り暑さも本格的に、なんだか雨も多いこの頃ですね。熱中症対策も兼ねて、お酒を飲むときの水分補給は忘れずに!
さて、今回は「怒り」について…。
怒りというと、どちらかといえばネガティブな印象を持たれる方が多いのではないでしょうか。
私自身、比較的穏やかな方で、あまり怒ったりキレたりすることはないのですが、時折「怒りも必要な感情だよなぁ」と考えることがあります。
怒りは、ただ人を傷つけたり、物事を壊したりするための感情ではありません。自分にとって大切なものが脅かされたときや、「これはおかしい」と感じたときに生まれ、問題に対して行動を起こすきっかけになることもあります。
もちろん、怒りに任せて誰かに当たり散らしたり、衝動的な行動を取ったりするのは別の話。大切なのは、怒りを感じないことよりも、怒りが生まれたときにどう扱うか、なのでしょう。
それでは、今回はそんな「怒り」に関する雑学をいくつか。
■ 怒りは「行動」を促す感情
怒りには、人を行動へ向かわせる側面があります。
心理学や神経科学の研究では、怒りは単なる不快な感情ではなく、問題や障害に対して働きかけようとする動機づけと関係していると考えられています。
例えば、不公平な扱いを受けたときに「おかしい」と感じる怒りが、状況を変えようとする行動につながることがあります。
実際、社会的な不公正に対する怒りが、社会運動や集団での行動への参加と関連することを示した研究もあります。
つまり怒りには、「何かを変えたい」というエネルギーになる一面もあるわけです。
■「怒りは発散すればスッキリする」は要注意?
「怒りを溜め込むくらいなら、思いっきり怒鳴ったり物に当たったりして発散した方がいい」
そんな話を聞いたことがある方もいるかもしれません。
ところが、研究では必ずしもそうとは言えません。
怒りを激しく表現することが健康に良いという考えについては、これまでにも研究が行われていますが、怒りを声や行動で強く表現することが、心臓や血圧などに良い影響を与えるとは限らないことが報告されています。
一方で、「とにかく我慢して何も感じないようにする」のが最善というわけでもありません。
近年の研究では、怒りをそのまま爆発させることでも、ただ抑え込むことでもなく、怒りを捉え直したり、状況に応じた方法で感情を調整したりすることが重要だと考えられています。
怒ったら「壁に向かって全力パンチ!」というのは、どうやら科学的にはあまりおすすめできなさそうです。
■怒りは「悪い感情」とは限らない
また興味深いのが、怒りの感じ方や表現の仕方には文化的な違いもあるということ。
日本人とアメリカ人を対象にした研究では、怒りの表現と健康上の指標との関連が、両国で異なるパターンを示しました。
結果として、*アメリカ人では怒りの表現が多いことと生物学的健康リスクの高さが関連した一方、日本人では逆方向の関連が確認された*と報告されています。
また日本の都市部の住民では、怒りの表現が多いことと心血管疾患の発症リスクとの間に関連が見られた一方、農村部では同じ関連が確認されませんでした。
このように、「怒りを表に出すのが良い」「怒りを抑えるのが悪い」と単純に決められるものではなく、環境や文化、状況などによっても違いがあるようです。
怒りという感情そのものよりも、怒りが生まれたときにどんな行動を選ぶのか。そこが重要なのかもしれません。
■ 怒っているときは「リスクの感じ方」も変わる?
怒りは私たちの判断にも影響を与えることがあります。
心理学の研究では、怒りや恐怖など異なる感情を抱いている人に、さまざまなリスクについて判断してもらう実験が行われています。その結果、怒りを感じている人は、恐怖を感じている人に比べて、状況をよりコントロールできると感じたり、リスクを低く見積もったりする傾向が示されています。
つまり、怒っているときには「自分ならなんとかできる」「そこまで危険じゃない」と、普段とは少し違った判断をしてしまう可能性があるわけです。
これは日常生活でもちょっと気をつけたいところ。腹を立てた勢いで何かを決断したり、普段ならやらないようなことをしてしまったり……というのは、もしかすると怒りによって物事の見え方が変わっているのかもしれません。
もちろん、怒っている人が必ず無謀な行動をするという話ではありません。あくまで、感情がリスクの捉え方や判断に影響することがある、ということですね。
いかがでしたでしょうか。
「なんでこんなに腹が立つんだろう?」と考えてみると、その奥には「本当はこうしてほしかった」「これは大切にしたい」といった、自分なりの価値観や願いが隠れていることもあります。
そう考えると、怒りは単なる厄介者ではなく、自分自身を知るためのサインのようなものなのかもしれません。
とはいえ、怒っている最中に難しいことを考えるのもなかなか大変ですよね。
そんなときは、いったん席について、ゆっくり水を飲んで、少し時間を置いてみる。
そして気持ちが落ち着いた頃に、バーでお酒でも飲みながら「あのときは腹が立ったなぁ」なんて話してみるのもいいかもしれません。
それでは、また次回のブログでお会いしましょう!
大友