こんにちは、時代屋の穗村です。

8月も半ばを過ぎましたが、まだまだ暑い日が続いていますね。
外に出るだけで汗をかいてしまうような日には、冷たいお酒がいつも以上に美味しく感じます。

さて、今回は少しお酒から離れて、「ギャンブル」について。

皆さんは、ギャンブルをしたことがありますか?

競馬、競輪、競艇、パチンコ、スロット、カジノ……。
やったことがある方なら、一度くらいこんな経験があるのではないでしょうか。

「今日は負けたな。でも、あと一回だけやれば取り返せるかもしれない」

そして、もう一度。

「ここまで負けたんだから、ここでやめるわけにはいかない」

さらにもう一度。

気がつけば、最初に決めていた金額をとっくに超えている。

では、なぜ人は「負けているのにやめられない」のでしょうか。

今回は、そんなギャンブルと人間の心理について、少し考えてみたいと思います。

「ここまで負けたんだから」が一番危ない?

ギャンブルでよく聞く言葉があります。

「ここまで負けたんだから、取り返してからやめたい」

一見すると、もっともらしく聞こえます。

例えば1万円負けていたとして、「あと1万円勝てば元に戻る」と考える。

ところが、ここにはちょっとした落とし穴があります。

すでに失った1万円と、これから賭ける1万円は、本来別のものです。

それでも私たちは、「ここまで使ったんだから」という理由で、さらにお金を使いたくなってしまう。

これは心理学で「サンクコスト」と呼ばれる考え方とも関係しています。

すでに使ってしまったお金や時間を「もったいない」と感じることで、さらにそこへ投資してしまう。

冷静に考えれば、

「今からこの金額を使って、この勝負をしたいか?」

と考えるべきなのですが、

「ここまで負けたんだから」

という気持ちが入ると、判断の基準がいつの間にか変わってしまいます。

人は「負け」を取り戻したくなる

ギャンブルには、もう一つ面白いところがあります。

人は「得をしたい」という気持ちだけで動いているわけではありません。

それ以上に、「損をしたくない」という気持ちが強く働くことがあります。

1万円を拾った喜びと、1万円を落としたショック。

同じ1万円なのに、後者のほうが強く感じる。

だからこそ、負けているときほど、

「このままでは終われない」

という気持ちが強くなっていきます。

そして、

「次で取り返せるかもしれない」

という小さな可能性に期待してしまう。

もちろん、次に勝つことだってあります。

だから余計に難しい。

「負けたからやめる」のではなく、

「次で勝つかもしれないから続ける」

という考え方になってしまうわけです。

勝ったときより、負けたときのほうが覚えている?

これもギャンブルの不思議なところです。

大きく勝った日のことはもちろん覚えています。

しかし、同じくらい、いや、それ以上に、

「あのときやめておけばよかった」

という負けの記憶も残っていたりします。

「あそこでやめていればプラスだった」

「あと少しで当たっていた」

「もう一回やっていれば……」

こうした「もしも」が頭に残ることで、次の勝負への気持ちが強くなることがあります。

そして、いつの間にか目的が

「楽しむためにやる」

から

「負けを取り返すためにやる」

へ変わってしまう。

ここまで来ると、同じギャンブルでも、最初とは少し違うものになっているのかもしれません。

「やめ時」を決めるのは難しい

ギャンブルに限らず、人間は何かを始めることより、「やめること」のほうが難しいのかもしれません。

仕事でも、

「ここまでやったんだから、最後までやらなきゃ」

と思うことがあります。

趣味でも、

「せっかくここまで集めたんだから」

と続けてしまうことがあります。

人間には、これまで積み重ねてきたものを無駄にしたくないという気持ちがある。コンコルド効果的なものなのでしょうか…

だからこそ、

「ここでやめたら、今までが無駄になる」

と思ってしまう。

でも、本当に無駄なのでしょうか。

ギャンブルで負けたとしても、

「自分はこういうときに熱くなるんだ」

「この金額になると冷静じゃなくなるんだ」

と知ることができれば、その経験には意味があるのかもしれません。

もちろん、一番いいのは、取り返そうとしてさらに傷を広げないことですが。

バーにも「やめ時」がある?

こうして考えてみると、ギャンブルとお酒には少し似たところがある気がします。

「もう一杯だけ」

これも、なかなか魅力的な言葉です。

楽しい時間なら、もう少し飲んでいたい。

話が盛り上がっていれば、もう一杯飲みたくなる。

でも、お酒にもきっと「やめ時」があります。

美味しく飲めるうちに終わる。

楽しい時間のまま帰る。

それもまた、お酒との付き合い方の一つなのではないでしょうか。

ギャンブルでも、お酒でも、何かに夢中になっているときは、自分がどこまで来ているのか分からなくなることがあります。

だからこそ、少し離れたところから、

「今、自分は楽しんでいるのか?」

「それとも、取り返そうとしているのか?」

と考えてみる。

その一呼吸が、案外大事なのかもしれません。

とはいえ、そんなことを考えながら飲むのも少し野暮ですよね。

まずは美味しい一杯を楽しんで、頃合いを見て帰る。

そして次の日に、

「あれくらいでやめておいてよかったな」

と思えるくらいが、ちょうどいいのかもしれません。

それでは、また次回のブログでお会いしましょう!!

穗村