川崎店に向かう電車の中で、随分昔に話題になったビジネス本の中吊りを見た。どうやら未だに人気らしい。

その本が爆発的な発行部数を叩き出すと、その後「〜が9割」と言う題の本をよく見るようになる。ビジネスでもマンガでもラノベでも、ひとつ流行れば同じような名前が並ぶのは変わらないなぁと、思いながら駅に降り立った。

どうも。2月から新規オープンした時代屋オウンウェイに所属し、今は川崎店に週一回通わせていただいている飯塚です。皆様お久しぶりです。

7年前時代屋に入ってから時は流れ、数々いらっしゃった先輩方は次のステージへと旅立って行き、気付けば大分古参スタッフになっていました。古くなればなるほど、増えるものといえば…後輩指導です。アルバイトを含め、今は口うるさいおじさんになっています。(口うるさいのは昔から変わらない気もしますが(笑))

バーテンダーになろうとする時、9割のスタッフがお酒の知識やカクテルの技術を求めて入社すると思います。ですが、知識や技術だけなら、バーテンダースクールだってあるし、最近では、カクテル講座をYouTubeで手軽に閲覧出来るようになりました。もちろん、どれも情報が手に入るだけなので、それらを駆使し、研鑽し、自分のモノにするのは努力次第です。

そして、どれだけの知識と技術を手に入れても、「適切なサービス」としてお客様へ提供出来ないと、バーテンダーとしては意味をなさないのです。

適切なサービス

これを教えるのが一番難しい。

知識のように本もない。

技術のように型もない。

しかしながら、営業中どのスタッフも常に行ってるのがサービスです。

カクテルが作れなくても、出来るのがサービス。

お客様との距離のとり方、歩き方、立ち姿、声のトーン、話す速度、話す内容、所作、そして使い分けられる観察力…

スタッフ全員が当たり前のようにそれらを行ってると、お客様がリラックスしていただける割合が上がります。リラックス出来る空間をみんなが作れれば、バーテンダーが作ったカクテルを、より美味しく召し上がっていただける。カクテルを作る、作らないに関係なくお客様に美味しい一杯をお出しすることは可能なのです。

お客様自身も知らなかった好みが見つかったり、
今、飲みたいものが的確に出てきたり、
会話したくない時にちゃんとほっといてくれたり
お話ししてるうちに悩みが解決してたり

お客様の

「なぜか、ここに寄っちゃうんだよなー」

と言う理由。9割はお酒じゃないはずです。

その、空間創りもバーテンダーの面白さの一つ…何なら、醍醐味と言っても過言ではないと思ってるのですが!!!

それをうまく伝えられない私はバーテンダーとして、まだまだですねぇ(笑)

しかしながら、お客様によりご満足いただけるよう日々邁進いたします!

今宵も時代屋の扉に吸い寄せられるお客様が一人でも多くいらっしゃいますように…