溝の口店の杵築です。

時代屋研修旅行、向かうは長野。オウンウェイの飯塚さんと東京駅から出発。

1日目の模様は飯塚さんが詳しくブログに綴ってくださったので、私は2日目のメインイベント『小諸蒸留所』について書こうと思います。

第一章 『しょうしょ』じゃなくて『こもろ』

もろ…??」と初めて聞く名前に戸惑いつつも、調べるうちにどんどん興味が湧いていきました!

そんな時に「研修旅行、どこ行きますか?」と飯塚さんと話していると、なんと飯塚さんも小諸蒸留所が気になっていると…

「これは小諸で決まりだ!」

ということで、今回長野県は小諸市にあるウイスキーの蒸留所『小諸蒸留所』に行くことになったのです。

場所はだいたいここらへん!

軽井沢の近くなので、我々が初日に滞在した長野駅周辺からは東京方面に帰っていく方向です。

電車に揺られて1時間。遂に着きました小諸駅!

小諸駅からは蒸留所までバスで送迎してくださるので、迷うこともなく安心ですね。

第二章 美術館のような蒸留所

小諸蒸留所にいよいよ到着!

外観を見て最初に思ったのは、

れもそのはず。小諸蒸留所は2023年にできたばかりの新しいウイスキーの蒸留所。現代的な造りで、美術館を思わせるような綺麗な建物です。

ここでウイスキーが作られてるの?と疑いたくなるようですが、外でもかすかに香る麦の匂いが、ここは蒸留所であることを感じさせてくれます。

一通り外観を楽しんだ後は、さっそく中に入ってみます!

ショップ、バー、蒸留施設が全て一体となっていますが、ごちゃごちゃした感じは一切なく、期待感が膨らみます。

飯塚さんが受付で手続きを済ませてくださり、蒸留所見学まで時間が空くので、我々はバーにてウイスキーのテイスティングをすることにしました!

第三章 ニューメイクなのにニューメイクじゃない…!!

先述の通り、小諸蒸留所ができたのは2023年。
蒸留を開始して、樽に詰められたのも2023年から。
規定で熟成期間3年以上にならないと『ジャパニーズウイス
キー』は名乗れないので、やっと一年がたったぐらいの小諸に
は、まだ製品が存在しないのです。
ということで、我々は蒸留所内のバーにて以下の試飲をしてき
ました!

  • Komoro ニューメイク
  • Komoro ピーテッドニューメイク
  • Komoro ニューボーン

ニューメイク(ニューポット)とは樽詰め前のウイスキー原酒。

蒸留したてのウイスキーは無色透明。

樽で熟成させることで徐々にアルコールの角が取れていき、樽の茶色がウイスキーを色付けていきます。

いろいろな蒸留所でニューメイクの試飲ができますが、ほとんどがその時点での度数。(60%を超えたり)

ところが!

ここ小諸で飲めるのはなんと、実際にボトリングされるときに近い48%ぐらいまで加水して度数を下げたニューメイク!ニューメイクとは思えないほど荒々しさがなく、麦の甘さをしっかりと感じることができました。

一方で、ニューボーンは熟成期間1年ほどの若いウイスキー。ですが、一年とは思えないほど樽の香りも味の余韻も感じられるのが驚き。

どれを飲んでも感動でした。

第四章 蒸留所見学ツアー

試飲の後は、蒸留所の見学を行いました!

樽を半分に切ったような特徴的な貯蔵庫。

壁はかなり薄めに作られていて、外の環境の変化を熟成庫内、さらには樽の中へと伝えることで、小諸ならではのウイスキーが出来上がるそうです。

ウイスキー作りには宿命であるエンジェルズシェアにかけて、天使の輪をイメージした照明が使われているのも粋です。

※エンジェルズシェアとは樽で熟成するウイスキーなどの蒸留酒が、熟成中に蒸発して失われる分のこと。

天使がウイスキーを飲んでしまったために減ってしまったという言い伝えに由来している とか。

熟成庫の後は、蒸留施設の見学。

何かで仕切られているわけではなく、ほぼ全ての設備が一空間にまとまっているのがシンプルでいいですね。

第五章 ジムスワン博士とイアンチャン

蒸留所見学の後は、小諸蒸留所で受講できるウイスキーセミナーを受けてきました。

セミナーの内容はこんな感じ。

  • ジムスワン博士について
  • ジムスワン博士が今までに携わってきた蒸留所のウイスキーテイスティング5種類

小諸蒸留所の創業者兼マスターブレンダーのイアン・チャン。彼は、小諸蒸留所で自身の師匠であり、『ウイスキー界のアインシュタイン』と呼ばれたジム・スワン博士にフィーチャーしたセミナーを開催しています。

ジムスワン博士が手がけてきた蒸留所の数々を映像で学び、実際にそのウイスキーをテイスティングする。

初めて知り、初めて飲むウイスキーの数々に魅了されていきました。

スワン博士が手がけてきた蒸留所は、短期熟成のウイスキーが多いのも一つの特徴。

短期熟成なのにそれを感じさせないぐらい樽の香りが強く、他のウイスキーに味で負けていないところにイアンは惹かれ、彼の真髄を今の小諸蒸留所へと受け継いでいるのでしょう。

ニューボーン、ニューメイクともに美味しいのも納得です。

第六章 締めの一杯

セミナーを終え、駅までの送迎バスまでのほんのわずかな時間に、もう一度蒸留所内のバーに向かい、最後の締めの一杯。

私は小諸のニューボーンを使ったオリジナルカクテル『ニューチャプター・イン・KOMORO』を、飯塚さんは『エスプレッソマティーニ』を頂きました。

小諸蒸留所のバーは有料試飲だけでなく、ウイスキーカクテルも多彩なラインナップがあります。それは一重に小諸蒸留所を好きになって欲しいから、だけではなく、小諸蒸留所での体験を通して、ウイスキーというものを好きになって欲しい。ウイスキーの魅力を少しでも知ってもらえる手助けになれば、と言うメッセージもあることをバーテンダーの方が教えてくださいました。

そんな素晴らしい理念をカクテルと共に記憶に焼き付けながら帰路につきます。

これにて私の長い長~いブログも締めです。

最後まで読んでくださりありがとうございました!

小諸蒸留所のまだまだ語り足りない魅力は、これからの営業で皆様にたっぷりと語っていきたいと思います!